一晩中徘徊してしまう認知症Kさんへの対応
一晩中徘徊してしまうKさん95歳男性のお話をします。 夕飯が終わり、他の利用者様も各自お部屋に戻った20時頃、フロアはとても静かになります。そこからKさんの活動は始まります。辻褄の合わない独り言を言いながら、廊下を端から端まで歩き、時には他者の部屋へも入ろうとしてしまうのです。 そして、ナースコール対応に...
一晩中徘徊してしまうKさん95歳男性のお話をします。 夕飯が終わり、他の利用者様も各自お部屋に戻った20時頃、フロアはとても静かになります。そこからKさんの活動は始まります。辻褄の合わない独り言を言いながら、廊下を端から端まで歩き、時には他者の部屋へも入ろうとしてしまうのです。 そして、ナースコール対応に...
救急二次病院に勤務していた中で、様々な認知症の患者様に携わってきました。沢山携わってきた認知症患者様の中でも、思い出に残る患者様の紹介をします。 入院時の患者様の状態 80歳代の認知症のA氏(男性)は、心疾患を患い、入院時より点滴、酸素治療を開始しました。会話は出来て、自覚症状もなく、本人はニコニコさ...
認知症高齢者の中には、ろう便と呼ばれる便を触り、洋服や顔壁になすりつける行為を繰り返す方がいます。今回は、ろう便についてDさんの事例を通して考えてみます。 Dさんの人物像と日常生活 Dさんは83歳になる女性で、1年前まで息子さん夫婦と生活されていましたが、お嫁さんの介護疲れをきっかけにグループホームへ...
私が勤めているのは1階がデイサービス・2階が高齢者共同住宅ですが、この施設で起きた物盗られ妄想の実例とその対応・対策を書きます。 Tさん(78歳女性)は脳梗塞を起こし、その後遺症により半身麻痺(歩行器により歩行可能)と脳血管性認知症があり、認知症の症状として物盗られ妄想がありました。 「洋服が無くな...
① 症例 腰の骨を折って入院し、在宅での生活が難しいと判断され、介護老人保健施設(老健)に入所することとなったSさん(女性 79才)。 Sさんは軽度の認知症ですが、骨折する前はアパートに一人で暮らしていました。腰部を骨折し、退院して老健に入所する頃には、杖をつけば一人で歩くことができ、身の回りのことは...
Bさん(91)は夫が亡くなってから自宅で一人暮らしをしていましたが、娘に対して1日数十回電話をしてきては「通帳や判子が見当たらない」「大事な着物が無くなった」と話される事が頻繁になりました。 また1日数回近所のスーパーへ買い物に行き、同じ物を購入する等、認知症の周辺症状や中核症状が顕著に見られるように...
認知症のTさん(80代女性)はグループホームに入居されて5年の利用者さんです。日常動作は自立されていましたが、足腰が弱くシルバーカーを使用して歩かれていました。 歩行時にバランスを崩して転倒される事故が多く、入居5年の内で骨折をして入院される事が2回ありました。入院期間中にリハビリを行い、退院の際には...
今回は認知症高齢者のセクハラ行為への対応についてお話します。 デイサービスに週2回通っているTさん(87歳・男性)。Tさんはいつも発言こそ少ないが、いつもニコニコしてとても穏やかな方。時々、ボソッと面白いことを言ったりするので、職員からも人気でした。 いつものようにデイサービスを利用されているTさん...
認知症のKさん(71歳男性)はグループホームに入居され1ヶ月の利用者さんです。グループホーム入居前はご自宅で奥様が介護をされていました。身体能力に問題はありませんが、早くからアルツハイマー型認知症を患い、発症から10年が経過している為、認知能力が低下し、意思の疎通は難しい状態でした。 排泄障害 認知症...
夫婦での老老介護の難点 今何かと問題になっている老老介護。私の祖父母がまさにそれにあたり、夫婦二人暮らしで祖父が祖母の介護をしています。色々と問題や、心配もあるのですが、まず最初にぶち当たったのはトイレの問題でした。 祖母は、認知症による記憶障害、見当識障害が主に進んでいますが、体には問題はなく、立ち...