帰宅願望の強い認知症の人への対応には家族の協力が必要
自宅で一人暮らしのAさん(80代女性)。自宅で転倒され大腿骨頚部骨折により入院され、退院後、介護老人保健施設へ入所となりました。認知症の症状は1年前からあり、入院先でも現状が理解できず、帰宅願望が強かったそうです。 入所後は「なぜこんな所にいないといけないのか。家に帰って息子にご飯を作らねばいけない」...
自宅で一人暮らしのAさん(80代女性)。自宅で転倒され大腿骨頚部骨折により入院され、退院後、介護老人保健施設へ入所となりました。認知症の症状は1年前からあり、入院先でも現状が理解できず、帰宅願望が強かったそうです。 入所後は「なぜこんな所にいないといけないのか。家に帰って息子にご飯を作らねばいけない」...
今回は帰宅願望に対する対応について、私が実際に経験した事例をお話しします。 23歳の時、私は介護職員になりました。きっかけは妊娠出産。妊娠中に何か資格をと思い、思い立ったのが引く手あまたのヘルパー2級資格を取得しました。 赤ちゃんが落ち着いてきたので9カ月を過ぎたころ母に預け、私は近所のグループホー...
Bさん(女性)は夫を早くに無くし、40年以上一人暮らしをしています。いつも自宅に友達を招き入れては、お話をするのが大好きな人でした。 しかし最近脳梗塞を患い、脳血管性認知症になってしまいました。体に麻痺が残る事はありませんでしたが、記憶障害等が見られるようになったり、1日ボーっとして過ごすような日々が...
介護老人福施設に入居しているTさん(75)はアルツハイマー型の認知症を持った男性です。進行性核上性麻痺もあり、何かに掴まれば短い距離は歩行することができますが、歩行時のふらつきが強く、移動には車椅子を使用していました。 そんなAさんの帰宅願望についての対応事例を紹介します。 夕方になると帰りたい思いが...
今回、認知症により徘徊しては警察に保護される事を繰り返し、在宅での介護が困難となった事例を紹介いたします。 Dさんは85歳男性の方で、アルツハイマー型認知症との診断を受け、服薬治療を続けています。 大学卒業後、当時は誰もが知っている金融機関に就職され定年まで一筋で勤めてこられた、非常に勤勉な方でした...
この記事では、昼夜問わずに帰宅願望がある特別養護老人ホームに入居している利用者に対する対応事例を紹介します。 Aさん(86)は、アルツハイマー型の認知症を持った女性です。結婚して子供二人を授かりましたが、二人共亡くなられ、夫と二人で暮らしていましたが、ご主人も亡くなられ、身寄りは妹さん夫妻だけでした。...
アルツハイマー型認知症のYさん(80代)のお話です。その方は、息子さん夫婦と共に生活されていましたが、認知症の症状が進行してきた為、今から5年前に認知症グループホームへ入居されました。 入居後も、自分が施設に入居した、という自覚は全くなく、とにかく帰宅願望が強いYさん。職員全員で何度も対応について相談...
今回は帰宅願望の強い認知症の人への対応事例についてお話します。 Sさん(85歳女性)は薬剤師として長男夫婦と共に薬局を営まれていたのですが、いつの頃からかアルツハイマー認知症を患い、次第に薬局の営業にも支障をきたすようになりました。 Sさんは関節リウマチと足腰の筋力低下を除けば身体的には元気だったの...
今回は一つの事例を通して認知症による帰宅願望が起こる原因とその対応について書いていきます。 ●落ち着いた物腰の男性Sさん 80代の男性Sさんは3ヶ月前に特別養護老人ホームへ入所されました。認知症の症状が進行したことで、ご家庭での介護が困難になったため入所されています。 Sさんは物静かな方で昼間はテレ...