認知症による転倒を防ぐための対応には行動パターンの把握が大事
認知症のAさん(92歳女性)は自宅で転倒され右足を骨折されました。年齢的にも手術は難しいだろうとの事で、保存療法となりました。入院中は骨折したことを理解できないAさんは何度もベッドからトイレへ歩いて行こうとされる為、退院後は自宅での独居生活は難しいだろうとの事で、介護付き有料老人ホームへ入居となりました...
認知症のAさん(92歳女性)は自宅で転倒され右足を骨折されました。年齢的にも手術は難しいだろうとの事で、保存療法となりました。入院中は骨折したことを理解できないAさんは何度もベッドからトイレへ歩いて行こうとされる為、退院後は自宅での独居生活は難しいだろうとの事で、介護付き有料老人ホームへ入居となりました...
「失行」とは、字のとおり目的の動作をしなければいけない時に、その目的の動作が出来なくなる状態を言います。失行は認知症の中核症状ですので、認知症の人に現れやすい症状です。 失行の種類と症状 失行とは、運動機能は正常なのに、その動作が実行できない状態です。失行は種類によっていくつかに分けることができますが...
この記事では、お金に対して執着が強いアルツハイマー型認知症の人を例に挙げて対応策を紹介します。 この人はとても穏やかな性格の87歳の女性Aさんです。今はデイサービスを利用されていてレクリエーションや入浴など、拒否することなく行ってくれます。 しかし、急に顔つきが変わり、何度も自分のかばんの中身を確認...
この記事は、転倒を繰り返す特別養護老人ホームの認知症入所者への対応事例を紹介します。 Rさん(78)は、レビー小体型認知症も持つ男性です。入所した当時は、職員が付き添い歩行器使用で歩行されていましたが、6カ月程経つと日常的に歩行器を使用した歩行が出来なくなり、車椅子を使用となりました。 排泄は、自力...
今回は認知症の周辺症状である「徘徊」の対応について説明します。「徘徊」は時には事件や事故を招いてしまいます。以下では、私の体験を述べました。介護には正解はありませんので、ひとりひとり、徘徊に対して、どのように対応すればいいのか、ということを考えながら読んでいただければと思います。 Yさんは、私が介護職...
この記事では、昼夜問わずに帰宅願望がある特別養護老人ホームに入居している利用者に対する対応事例を紹介します。 Aさん(86)は、アルツハイマー型の認知症を持った女性です。結婚して子供二人を授かりましたが、二人共亡くなられ、夫と二人で暮らしていましたが、ご主人も亡くなられ、身寄りは妹さん夫妻だけでした。...
今回の記事では高齢者の行動を安易に認知症だと判断しない方がいい事例をお話しします。よく観察していないと間違いやすいです。 有料老人ホームに務めて2年が経過したころ、オープンからいたTさんに認知症の気配が見られるようになりました。 Tさんは78歳のおばあちゃん。お一人での入居で、子供さんは2人。旦那様...
老人施設に入居し、夜なかなか眠れずに、毎晩廊下を歩き回る認知症のGさん(80代前半男性)の話をしたいと思います。 ■夜中に起こる徘徊の問題点 Gさんは寡黙な男性で、普段からあまり人と積極的に関わることがありません。介護職員が話しかけても、いつも仏頂面をして返事は片言です。人を拒絶するような雰囲気をまと...
認知症の高齢者は、熱さや寒さなど気温の変化に鈍感になる人が多く、真夏でもセーターなどの厚着をしたがるケースがあります。高齢になると、体温調節機能の衰えや認知機能の低下によってそうした傾向が現れやすくなり、年間を通して同じような洋服で過ごす人も。 季節に合わない服装をしていると、体の不調を招きやすくなり...
認知症を完全に治す方法は未だにありません。認知症には脳の器質的な変化が大きく関わっているので、これからもそう簡単には治せないと思います。一度死んだ脳細胞は皮膚のようにほとんど復活しませんので、将来の再生医療に期待するしかないでしょう。実際に認知症のための再生医療の研究はされています。 ですので、今のと...