認知症と診断されたとき、多くの人は「もう元には戻れない」「症状は進行するだけ」と思いがちです。
しかし、近年では80代や90代でも、適切な対策によって症状の改善が見られたという実例が多数報告されています。この記事では、認知症と向き合い、実際に改善した高齢者たちの実話と、その共通点、家庭でできる具体的な実践法を紹介します。
■ 実例①:88歳の母が笑顔を取り戻した日
神奈川県在住の田中節子さん(仮名・88歳)は、数年前にアルツハイマー型認知症と診断されました。最初は「買い物の内容を忘れる」「同じことを何度も聞く」といった初期症状でしたが、次第に「家族の名前を思い出せない」「外出を嫌がる」といった進行が見られるように。
しかし、あるテレビ番組で「腸内環境と脳機能の関係」に関心を持ち、家族で食生活を改善。「発酵食品」「野菜中心の和食」「糖質を控えたメニュー」に切り替えると、3ヶ月ほどで少しずつ笑顔が戻ってきました。最近ではデイサービスで習字を楽しむまでに回復しています。
■ 実例②:90歳の男性が将棋を再開!脳の可塑性に希望
埼玉県の中村健一さん(仮名・90歳)は、軽度認知障害(MCI)と診断されました。もともと将棋が趣味だったものの、対局中にルールを思い出せず落ち込んでいたそうです。
そこで家族が始めたのが、「脳トレアプリ」と「軽い有酸素運動」。朝のウォーキングに加え、毎日15分の脳トレを半年続けた結果、再び将棋の対局を楽しめるように。医師からも「進行が止まっている」と診断され、本人も「まだまだ挑戦したい」と語っています。
■ 認知症が改善する人の共通点とは?
改善例を多く見ていくと、ある共通点が浮かび上がってきます。
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腸内環境の改善(腸活)を取り入れている
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運動習慣がある(特に有酸素運動)
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家族の理解とサポートがある
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「まだできる」と信じる気持ちを持っている
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社会との接点を保っている
特に注目されているのが「腸と脳の関係」。腸内環境を整えることで、脳の炎症が抑えられ、神経伝達物質のバランスが改善されるという研究もあります。最近では「第二の脳」と呼ばれるほど、腸の役割に注目が集まっています。
■ 医師も推奨!家庭でできる認知症対策5選
では、実際に家庭で何ができるのか?医師や専門家の意見を参考にしながら、取り組みやすい5つの対策を紹介します。
① 発酵食品を毎日1品以上
納豆、ヨーグルト、味噌汁など、日本の伝統食は腸にやさしい。腸活は脳活につながると覚えましょう。
② 週3回以上の軽い有酸素運動
ウォーキングやラジオ体操などでOK。20〜30分の運動は脳の血流を促進し、認知機能を維持します。
③ おしゃべり・会話の習慣
独居高齢者ほど認知症リスクが高まる傾向があります。電話でもLINEでも、日常的なコミュニケーションが脳への刺激になります。
④ 脳トレ・パズルで楽しく刺激
クロスワード、間違い探し、将棋など。遊び感覚で脳を使うのがポイント。
⑤ 睡眠と日光浴
良質な睡眠は脳の修復を助けます。また、朝の太陽を浴びることで体内時計が整い、夜も眠りやすくなります。
■ 「もう遅い」はない。今からでもできる未来への一歩
「年を取ったから」「もう進行しているから」――そうした思い込みが、改善の芽を摘んでしまうことも少なくありません。今回紹介したように、80代でも、適切な生活習慣と周囲のサポートで、認知症の進行を遅らせたり、改善したりできる可能性があります。
大切なのは、「今できることから始める」こと。そして、「もう終わり」ではなく「ここからが新しい人生」と捉える意識です。
■ おわりに:家族とともに、希望のストーリーを
認知症とともに生きるというのは、本人だけでなく家族にとっても大きなテーマです。しかし、改善の可能性があるという事実は、多くの人に希望を与えてくれます。
ぜひ、この記事で紹介した実例や習慣を参考に、明日からの生活に取り入れてみてください。「改善は可能」――それが、今の医療と多くの高齢者が証明してくれています。
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